書籍:本を読む本
遅ればせながら、Business Law Journalの今月号(2月号)を読んでみました。
今月の特集は「法務のためのブックガイド2011」で、Business Law Journalの
Readers Clubの会員から収集したアンケートを基に抽出された「読むべき法務本」が
分野別で紹介されており(ちなみに私も会員ですが、アンケートは提出しませんでした・・・)、
また、法務担当者12名(内、何人かはBLJの読者交流会でお話した方も登場していて
非常に興味深く読ませて頂きました)が、個人的に読むべき本や資料を紹介してくれます。
その中で、法務本ではありませんが、上記特集で、「読書とは何かを教えてくれる
読書技術の手引書」としてある法務担当者が紹介していた、M・J・アドラー、
C・V・ドーレン著「本を読む本」という本を購入して読んでみました。
結論としては、本書の随所には、積極的な読者となる為の示唆に富むアドバイスが
随所に書かれており、参考になりましたが、本書の原著が1940年と古いからか、
この著者独特の文体なのか、はたまた、私がまだ本書を読むまでの読者レベルに
達していなかったのかは分かりませんが、いかんぜん文章が哲学的といいますか、
回りくどくて読みにくいなと感じました。
一応何とか斜め読み・拾い読みして読破しましたが、「せっかく買った本だし、
もったいないから一語一語全部読まないと気がすまない」人には辛いと思います。
さて、そんな本書にも(失礼・・)個人的に心に留まって赤線を引いた箇所が
いくつかありましたので、その一部を備忘の為に以下に書きとめておこうと思います。
^^(以下、本書抜粋)^^^^
書き込みをすることが読者にとって欠かせないのはなぜか。第一に、目覚めていられるから。
単に知覚があるというのではなく、頭をはっきりさせておけるからである。
第二に、積極的読書とは考えることであり、考えたことは言語で表現されるものだ。
自分の考えていることがわかっているといいながら、それを表現できない人は、
自分の考えていることが本当にわかっていないのが普通である。
第三に、自分の反応を書きとめておくことは著者の言っていることを思い出すのに役立つ。
^^^^^^^^^^^^^^^
著者は、本の内容を消化して自分の血肉とするために、本を読んでいて浮かんだ
疑問や考えをどんどん本の行間に書くべきだと主張します。
これは、本の行間ではなくても、ブログやノート等へ書き込んだり、身近な人(出来れば
同じ本を読んだ人がより良いかと)に口頭で自分の考えを伝えることでもいいと思いますが、
こうしたアウトプットをすることで、本の内容が自分の中に体系だって蓄積されていきますし、
また、自分が本当にその本を理解しているのか否かもわかるようになります。
私がこのブログを始めた理由も上記の理由からですが、まだ本を読みっぱなしにして
終いにしている方には、何らかのアウトプットをすることをオススメしたいです。
最後に、積極的な読者となるために、本を批評する際の適切なスタンスが書かれた
箇所が参考になりましたので、以下に書き留めて、今年最後の記事を書き終えたいと思います。
それでは皆さん、良い年をお迎えください。
^^(以下、本書抜粋)^^^^
読者自身の下す批評についても、それがほんものの知識であるのか、
単なる意見であるかを、はっきりさせなくてはならない。
読者は、賛成、反対の判断を下すだけではなく、その根拠を示さなければならない。
^^^^^^^^^^^^^^^
^^(以下、本書抜粋)^^^^
著者の関連知識が不足しているか、誤っているか、論理性に欠けるか、のどれかが
立証できない限り、読者には反論する資格は無い。
「あなたの前提には何も誤りはない。推論にも誤りは無い。だが、私としては
結論に賛成できない」ということは許されない。
それは、結論が「気に入らない」と言っているだけで、反論とは言えない。
^^^^^^^^^^^^^^^
<目次>
第1部 読書の意味(読書技術と積極性;読書のレベル;初級読書;点検読書;
意欲的な読者になるためには)
第2部 分析読書(本を分類する;本を透視する;著者と折り合いをつける;
著者の伝えたいことは何か;本を正しく批評する;著者に賛成するか、反論するか;
読書の補助手段)
第3部 文学の読みかた(小説、戯曲、詩の読みかた)
第4部 読書の最終目標(シントピカル読書;読書と精神の成長)
今月の特集は「法務のためのブックガイド2011」で、Business Law Journalの
Readers Clubの会員から収集したアンケートを基に抽出された「読むべき法務本」が
分野別で紹介されており(ちなみに私も会員ですが、アンケートは提出しませんでした・・・)、
また、法務担当者12名(内、何人かはBLJの読者交流会でお話した方も登場していて
非常に興味深く読ませて頂きました)が、個人的に読むべき本や資料を紹介してくれます。
その中で、法務本ではありませんが、上記特集で、「読書とは何かを教えてくれる
読書技術の手引書」としてある法務担当者が紹介していた、M・J・アドラー、
C・V・ドーレン著「本を読む本」という本を購入して読んでみました。
結論としては、本書の随所には、積極的な読者となる為の示唆に富むアドバイスが
随所に書かれており、参考になりましたが、本書の原著が1940年と古いからか、
この著者独特の文体なのか、はたまた、私がまだ本書を読むまでの読者レベルに
達していなかったのかは分かりませんが、いかんぜん文章が哲学的といいますか、
回りくどくて読みにくいなと感じました。
一応何とか斜め読み・拾い読みして読破しましたが、「せっかく買った本だし、
もったいないから一語一語全部読まないと気がすまない」人には辛いと思います。
さて、そんな本書にも(失礼・・)個人的に心に留まって赤線を引いた箇所が
いくつかありましたので、その一部を備忘の為に以下に書きとめておこうと思います。
^^(以下、本書抜粋)^^^^
書き込みをすることが読者にとって欠かせないのはなぜか。第一に、目覚めていられるから。
単に知覚があるというのではなく、頭をはっきりさせておけるからである。
第二に、積極的読書とは考えることであり、考えたことは言語で表現されるものだ。
自分の考えていることがわかっているといいながら、それを表現できない人は、
自分の考えていることが本当にわかっていないのが普通である。
第三に、自分の反応を書きとめておくことは著者の言っていることを思い出すのに役立つ。
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著者は、本の内容を消化して自分の血肉とするために、本を読んでいて浮かんだ
疑問や考えをどんどん本の行間に書くべきだと主張します。
これは、本の行間ではなくても、ブログやノート等へ書き込んだり、身近な人(出来れば
同じ本を読んだ人がより良いかと)に口頭で自分の考えを伝えることでもいいと思いますが、
こうしたアウトプットをすることで、本の内容が自分の中に体系だって蓄積されていきますし、
また、自分が本当にその本を理解しているのか否かもわかるようになります。
私がこのブログを始めた理由も上記の理由からですが、まだ本を読みっぱなしにして
終いにしている方には、何らかのアウトプットをすることをオススメしたいです。
最後に、積極的な読者となるために、本を批評する際の適切なスタンスが書かれた
箇所が参考になりましたので、以下に書き留めて、今年最後の記事を書き終えたいと思います。
それでは皆さん、良い年をお迎えください。
^^(以下、本書抜粋)^^^^
読者自身の下す批評についても、それがほんものの知識であるのか、
単なる意見であるかを、はっきりさせなくてはならない。
読者は、賛成、反対の判断を下すだけではなく、その根拠を示さなければならない。
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^^(以下、本書抜粋)^^^^
著者の関連知識が不足しているか、誤っているか、論理性に欠けるか、のどれかが
立証できない限り、読者には反論する資格は無い。
「あなたの前提には何も誤りはない。推論にも誤りは無い。だが、私としては
結論に賛成できない」ということは許されない。
それは、結論が「気に入らない」と言っているだけで、反論とは言えない。
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<目次>
第1部 読書の意味(読書技術と積極性;読書のレベル;初級読書;点検読書;
意欲的な読者になるためには)
第2部 分析読書(本を分類する;本を透視する;著者と折り合いをつける;
著者の伝えたいことは何か;本を正しく批評する;著者に賛成するか、反論するか;
読書の補助手段)
第3部 文学の読みかた(小説、戯曲、詩の読みかた)
第4部 読書の最終目標(シントピカル読書;読書と精神の成長)
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