月次のパッケージチェック(不正の機会減少)だけではサプライヤーへの贈賄は防げないという話
先般、中国の不正に関するセミナーに参加しました。中国のコンプライアンス意識は以前と比べて大きく向上しておりますが、いまだに贈収賄、横領、粉飾決算等の不正が後を絶えないようですね。
上記セミナーでも、不正のセミナーで必ず出てくる「不正のトライアングル」(動機、機会、正当化)について説明がありましたが、私の所属会社でも、不正する「機会」を減らす目的もあり、例えば贈賄の抑止であれば、親会社の経理部門が中国に限らず各子会社から月次の連結パッケージ(各社の個別財務諸表等のデータ)を収集してチェックする際、高額な業務委託費、仮払金がある場合は必ず内容を確認して、上記科目を隠れ蓑にした贈賄が発生しないように目を光らせています。
なお、上記セミナーでは以下のような不正事例が取り上げられていました。
親会社として子会社の不正をチェックするにしても、業務委託費や仮払金のように不正が起きやすい項目で贈賄が処理されていればパッケージチェックで気づく可能性は高いとしても、通常のサプライヤーとして社内登録した会社に製品・サービス代金として贈賄代金を支払われてしまった場合、特に現地のトップも上記行為を黙認するか加担していた場合には、月次のチェックや、インターバルを置いて行う内部監査の往査で必ず発見出来るとは言い切れず、特に贈賄金額を少額の支払いに抑えている場合は発見出来ないこともありそうだな、と感じましたね。
親会社で子会社の全ての取引先口座開設をチェックすることは現実的ではなく、大口与信先・大口サプライヤーの口座開設時には親会社の承認を要するとの社内ルールを設けてはいるものの、小口の与信先・サプライヤーとの取引については子会社に権限を与えている場合が大多数でしょう。
ということで、不正が発生する「機会」を完全になくすことは出来ないので、継続的な啓蒙活動、待遇改善等を通じて、「動機」「機会」「正当化」という「不正のトライアングル」の面積を全体的に極小化するよう対応するしかないですね。
<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
図解入門 よくわかる最新SAPの導入と運用
(村上均氏、池上裕司氏著作)

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
財務経営力の強化書
(赤岩 茂氏、鈴木 信二氏著作)
[本書で参考になった内容等]
・会計がでたらめ
↓
経営状況・経営課題の見える化を阻害
↓
いつの間にか経営悪化
正しい現状認識(見える化)を進める為に財務・会計を使いこなす必要あり
会計会社・記帳会社への丸投げではダメ
・中小企業であれば、面倒な計算をせずに、同業他社の自己資本利益率を
株主資本コストとみなす、という考え方もある。
・中小企業では、金融機関からの借り入れによる資金調達が多いため、
フリーキャッシュフローから借入金返済額を控除した金額が企業が自由に
使える資金といえる。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
会計天国 (PHP文庫)
(竹内 謙礼氏、青木 寿幸氏著作)

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
公認会計士で起業家だから教えられる「すごい会計思考」
(金川 顕教氏著作)

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
2013年度版 財務報告実務検定
(日本IPO実務検定協会)

上記セミナーでも、不正のセミナーで必ず出てくる「不正のトライアングル」(動機、機会、正当化)について説明がありましたが、私の所属会社でも、不正する「機会」を減らす目的もあり、例えば贈賄の抑止であれば、親会社の経理部門が中国に限らず各子会社から月次の連結パッケージ(各社の個別財務諸表等のデータ)を収集してチェックする際、高額な業務委託費、仮払金がある場合は必ず内容を確認して、上記科目を隠れ蓑にした贈賄が発生しないように目を光らせています。
なお、上記セミナーでは以下のような不正事例が取り上げられていました。
[不正事例]
・中国のサプライヤーの営業担当から、当該営業担当が自分で作ったペーパーカンパニーの口座に、
サプライヤー向けの買掛金の一部を支払って欲しい、社内では一部未入金で問題とならないように
調整しておく、との要請を受けた。
・ペーパーカンパニーで入金されたお金は営業担当や社内関係者で
社内の忘年会等で使いたいとのこと。
・上記要請を受けた日系の会社の担当者は、自分は私腹を肥やすことは出来ないが、
上記対応をしないとモノの供給を止めるという先方の脅しもあり、会社の利益(損失発生の防止)を考えて、
しぶしぶ要望通りに不正にお金を支払ってしまった。
親会社として子会社の不正をチェックするにしても、業務委託費や仮払金のように不正が起きやすい項目で贈賄が処理されていればパッケージチェックで気づく可能性は高いとしても、通常のサプライヤーとして社内登録した会社に製品・サービス代金として贈賄代金を支払われてしまった場合、特に現地のトップも上記行為を黙認するか加担していた場合には、月次のチェックや、インターバルを置いて行う内部監査の往査で必ず発見出来るとは言い切れず、特に贈賄金額を少額の支払いに抑えている場合は発見出来ないこともありそうだな、と感じましたね。
親会社で子会社の全ての取引先口座開設をチェックすることは現実的ではなく、大口与信先・大口サプライヤーの口座開設時には親会社の承認を要するとの社内ルールを設けてはいるものの、小口の与信先・サプライヤーとの取引については子会社に権限を与えている場合が大多数でしょう。
ということで、不正が発生する「機会」を完全になくすことは出来ないので、継続的な啓蒙活動、待遇改善等を通じて、「動機」「機会」「正当化」という「不正のトライアングル」の面積を全体的に極小化するよう対応するしかないですね。
<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
図解入門 よくわかる最新SAPの導入と運用
(村上均氏、池上裕司氏著作)

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
財務経営力の強化書
(赤岩 茂氏、鈴木 信二氏著作)
[本書で参考になった内容等]
・会計がでたらめ
↓
経営状況・経営課題の見える化を阻害
↓
いつの間にか経営悪化
正しい現状認識(見える化)を進める為に財務・会計を使いこなす必要あり
会計会社・記帳会社への丸投げではダメ
・中小企業であれば、面倒な計算をせずに、同業他社の自己資本利益率を
株主資本コストとみなす、という考え方もある。
・中小企業では、金融機関からの借り入れによる資金調達が多いため、
フリーキャッシュフローから借入金返済額を控除した金額が企業が自由に
使える資金といえる。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
会計天国 (PHP文庫)
(竹内 謙礼氏、青木 寿幸氏著作)

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公認会計士で起業家だから教えられる「すごい会計思考」
(金川 顕教氏著作)

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(日本IPO実務検定協会)

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