1.ロックダウンされて2か月が経過しようとしている件、2.「超・箇条書(杉野 幹人氏著作)」を読んでみました

1.ロックダウンされてからそろそろ2か月超に入ろうとしています・・

2022年4月1日に私が住む上海市浦西区がロックダウンされてから、そろそろ2か月が経過しようとしています。

4月1日以降、未だ、私はマンションの敷地外から出られません・・。
敷地内の遊歩道を散歩できるだけで、門からは出られません。

上海市は5月17日にゼロコロナ達成宣言を出したと、Yahoo ニュースにも出ていましたが、「ゼロコロナ」の定義を緩めただけで、物理的なゼロにはなっていません。

ただ、それでも、これで政府の面子が一応保たれて規制が緩和されていくのであれば、政府の政策転換は歓迎しますね。

6月中旬にはロックダウンも解除される方向にいくだろう、という、以前のただの噂話よりは確度が上がった政府筋の情報が出たようです。

最近は、朝、WEBで食料を注文したら、お昼には配達されるようになってきて、物流が徐々に回復していることを実感しています。

また、私の同僚が住む長寧区等、他の地区にあるマンションでは、1日、決められた時間帯(3時間程度)であれば外出許可して良いという券が配布されて、買い物に行けるようになるなど、規制が緩和されてきているので、夜明けは近いかもしれません。

ただ、同じ団地やマンションで一人でも感染者が出た場合は、14日間、局地的なロックダウンが行われる政策はまだ活きていますので、解除されたとしても、いつまた封鎖されるか分からないので安心出来ませんね。

ここまで来たら、夏前には封鎖が解除されるだとうという考えで、臨みたいと思います。

(蛇足)
WEBニュースを見ていると、上記券を持った人がスーパー等に殺到してかなりの密になっている映像を見ますが、感染リスクが怖くはないのでしょうか・・。「感染リスク」よりも「食糧危機」の方が、人々の関心が上回っているんですかね。



2.「超・箇条書(杉野 幹人氏著作)」を読んでみました

(1)読み手や聞き手に過剰な情報処理の負担を掛けてはいけない

TwitterかなんかのSNSで紹介されていた「超・箇条書(杉野 幹人氏著作)」を読んでみました。

早速ですが、本書で心に残った箇所を抜粋させて頂きます。


箇条書きには、「読み手や聞き手の情報処理の負担を減らす」という機能がある。



上司にとって、自分に情報処理の手間をかけさせる部下は面倒極まりない



最初にポイントを宣言することで、上司の頭の中に「これから伝えられること」を受け止める引き出しができる。



メールには「宣言」が欠かせなない



文だけでなく、構造にも意味を語らせることで、情報を補い、相手の情報処理を助けることが可能



箇条書きは、ビジネスパーソンであればみんなが使っていることなので、今さら勉強することはあるのか、という考えもありましたが、


箇条書きには、「読み手や聞き手の情報処理の負担を減らす」という機能がある



という一文に出会えただけでも本書を読んだ価値がありましたね。

書いた文章に限らず、口頭での説明がダラダラしていて、情報量が多い割には分かりにくい人がいます。

人によっては、2分で済む話を10分位掛けて説明してくる人がいます。「ちょっとお時間よりしいでしょうか?」ということで時間を取ってあげたら、結局、30分近く時間が掛かって、疲れて終わるということがあります。

「結論から言いますと~」と言いながら、なかなか結論を話してくれない人もいます。

話をしながら自分の頭の中を整理していくタイプなのかもしれません。また、自分はここまで調べていますよと、自分の有能振りをアピールしたいのかもしれません。話の構成力が弱いだけかもしれません。

これは、話し手が、自分の言いたいことを、自分の言いたい順番で、自分が妥当と考える分量で相手に伝えているから相手にうまく伝わらない(相手の処理能力を超えてしまっている)ということが理解出来ました。相手がどのように感じるかという発想が足りないんですね。

忙しい上司やビジネスパーソンはダラダラとした話やメールに付き合っている時間はありません。もっと分かりやすく説明をしろと、その場で注意と指導をしてくれる人が相手であればまだいいですが、もし、相手が社外の人であればそのような指摘は期待できません。

社内のやり取りであっても、(私のように)相手との軋轢が発生することを考慮して、その場では指摘はせず、「こいつは説明が下手だ」と考えて、部下や相手に対する評価を下げておしまいにする人も多いでしょう。

上記のような相手が部下の場合、部下の為を思えば、ちゃんとその場で指摘をしてあげた方が良いのでしょうが、なかなか伝えにくいですね・・。私がこういうスタンスなので、部下の話し方が変わらず、自分で自分の首を絞めているのかもしれません・・。改善していきたいと思います。

と、偉そうなことを書いた割には、私も上記教え通りに人にモノを伝えることが出来ていないと思うので、メールや説明で相手の時間を奪う以上は、相手に過剰な情報処理の負荷を掛けてはいけない、ということを常に心掛けたいと思います。



(2)「結論から話せ」は必ずしも当てはまらない場合がある

「相手に情報処理の負荷を掛けさせない」という考えからすれば、背景や経緯を理解していない相手に「結論」から説明することは逆効果になり得るので、「結論から話せ」というビジネス会話の原則は必ず当てはまるわけではないことは押さえておきたいですね。



(3)1つのスライドには1つのメッセージだけにすべしという原則


スライドをつくってから何を伝えたいかを考えていては手直しが大変だ。事前に箇条書きでストーリーを作り、そこでもっとも伝えたいことを一段落目に整理し、それを各スライドのリードに、ワンスライド・ワンメッセージでセットし、あとはそれをビジュアル化するのだ。



「ワンスライド・ワンメッセージ」は、プレゼン関係の本に良く解説されていますが、若手だけでなく、そこそこビジネス経験がある人の中にもこれが出来ていない人がいますね。
(私も100%出来ている自信はありませんが・・)

「シンプルにするために、枚数は増やしてはいけない」という思いが強すぎるのか、1枚にあれやこれやを盛り込んでしまい、結果的に、スライドの全枚数は少ないかもしれないけど、1枚のスライドがシンプルになっておらず、頭に入ってこないケースが散見されます。

「読み手や聞き手の情報処理の負担を減らす」という原則を考えれば、どうすれば良いかは自明ですね。今一度、資料やプレゼン資料の作成時には心にとめておきたいと思います。

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当社が発票(原紙)を発行しないから支払が出来ないと主張する顧客がいるけど本当なのか。 他

1.中国は労働節により5連休ですが・・

今日(5/2)、日本は平日ですが、私が滞在している中国(上海)では5月1日~4日まで労働節でお休みの為、5連休となっています。ただ、今はロックダウンされているので、どこに行くわけでもなく、一日、家で過ごしています。

この土日は、それぞれ2時間のオンラインの中国語レッスンを受講した以外は、昼寝かテレビかYouTubeの閲覧をしていただけで、ダラダラして過ごしました。おかげで知らず知らずの内に溜まっていた疲れを癒すことは出来ましたが、さすがに、そろそろ自堕落な生活は止めて生産的なことをしようと、今日はこのブログを書いて、後は、普段、じっくり向き合う時間が無くて(と言い訳して)対応出来なかった、深く考える仕事に取り組もうと思います。

しかし、YouTube は時間制限をするか完全に閲覧禁止にしないと、いつの間にかYouTubeを見て数時間が経過しているときがあるので怖いですね。昨日は、普段は興味が無い、野球の珍プレー好プレー集やサッカーのスーパーゴール集を適当に見ていたら、いつの間にか日が傾いていました・・。YouTubeを巡回して見ているときは、パチンコをしているときのように無心になれますが(私はパチンコはしませんので、あくまでイメージですが・・)、見終わった後には爽快感は無く、むしろ時間を無駄にしてしまったという後悔の念と徒労感が出てきて精神衛生上、良くないですね・・。

現実逃避するには最適なツールですが、中毒性があり危険なので、残りの休みは断YouTubeで過ごそうと思います。



2.当社が発票(原紙)を発行しないから支払が出来ないと主張する顧客がいるけど本当なのか。

今回は、「中国現地法人の財務会計業務チェックリスト〔改訂版〕(加納 尚氏著作)」という本を読んでみました。正確には、本書は1か月位前に既に読み終わっていましたが、フセンを貼ったところを読み直してみました。

早速ですが、少し長いですが、本書で心に留まった箇所を抜粋させて頂きます。


コラム4 発票を発行せずに売上を計上する方法

よく中国人会計担当から「顧客の要望で発票を発行できないので、売上を計上できません」という主張を聞く。中国の発票制度に不案内な日本人からすると、「そういうものなのか」と不本意ながらも納得しているケースもある。

確かに、中国の地方(田舎に多い)の税務局では、未だに「発票の発行時期は売上計上時期と一致する必要がある」と指導している事例もある。しかしながら、中国の増値税申告システム上は、発票を発行せずに売上を計上する場合が想定されており、実務上も可能となっている。

具体的には、毎月の増値税インターネット電子申告画面(増値税納税申報表附列資料(表一))において、「発票発行済未売上高」と「発票未発行売上高」を入力する項目が設けられている。通常「発票発行済み売上高」に当月の売上高を入力するが、会計上発票未発行の売上高が発生している場合は「発票未発行売上高」欄に当月発行金額を入力することができる。翌月以上、「発票未発行売上高」に対する発票を発行した場合、増値税課税対象売上高から除くため、同欄にマイナス金額を入力する。

なお、増値税課税対象となる売上高は、当月「発票発行済売上高」と「発票未発行売上高」の合計額である。

税務局側から見ると、発票発行するまで売上増値税が納税されないのではなく、企業が自主的に「発票未発行売上高」の金額を申告し早期に納税を行っているのであれば、文句のつけようがない。



以前、2022年2月20日に本ブログにて


「発生主義」と「発票主義」 ※中国で発票主義による会計処理が無くならない理由 他
http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-706.html


という記事を書きましたが、中国では、発票という増値税インボイスが商取引に深く関係してきます。

なお、現在、上海はロックダウンされていて、増値税専用発票をプリントアウトして、専用の会社印を捺印して販売先等に発行・発送することが出来ません。

しかし、上記抜粋箇所にも記載の通り、増値税発票を発行する為に必要な増値税課税対象となる取引情報は、インターネット上で入力・申告が可能であり、申告内容は直ぐに各税務当局内で共有されます。

最終的には、相手方に増値税専用発票の原紙を送付する必要がありますが、発票に関して自社が入力した情報はPDFファイルとして相手方に提示することが出来、毎月の税務申告時点では増値税発票の原紙が無くても、販売先側では上記データがあれば申告手続きが出来ますので、本来は原紙を受領していなくても手続きには問題は無いはずです。

しかし、

(1)先方の主張通り、会社のルールが原紙を必要とする厳格なものなのか、

(2)本来は「発生主義」で仕入計上すべきところ、「発票主義」に基づいて仕入計上しているのか、

(3)火事場泥棒のように、このコロナパニックに乗じて、発票の原紙が
   送付されてこないことをいいことに支払を意図的に遅延してきているのか、

等、色々なケースが考えられます。

ロックダウン後に増値税発票を送付するから期日内に支払を進めて欲しいと主張しても「原紙の送付が無いから払えない」の一点張りで支払してくれない会社があります。「支払しないのであればモノの供給を止めるぞ」と言えればいいのですが、相手方が大口の顧客だと強くは言えない場合もあり、歯がゆい気持ちで一杯です・・。

相手先もその先の相手先(販売先、エンドユーザー)から同じことを主張されていて、資金繰り的に厳しいのかもしれませんが、そんなことは当社には関係無い話です。しかし、裁判を起こす気概がない以上、こまめに相手先に催促をするか、相手先に日本の親会社がいれば、親会社経由で催促するしかない状況です・・。早くロックダウンが解除されて発票の原紙を発行出来るようになって欲しいものです。



3.ロックダウンで取引銀行の業務が停止していることを言い訳にした支払遅延・・。

現在、上海に拠点を設ける各銀行は、ロックダウンの影響を受けて、銀行業務を停止しているか、処理する業務(送金、入金、為替業務等)の量を制限している銀行もあります。

某メガバンクの担当者に直接、聞いたところによれば、上海所在の日系メガバンクは比較的、現地ローカルの銀行と比較すると業務量は何とかキープ出来ていると事が多いようですが、(それでも、処理に対応出来る行員が少ないので、一部業務を制限しています)、ローカル銀行や一部の外資系銀行は、完全に業務を停止している銀行もあるようです。

取引先の中には、「当社にお金を支払したくても銀行が送金業務を停止しているので支払えない」と主張してくる会社がありますが、本当にそうなのか。「発票の原紙が無いから払えない」という顧客と同様、このコロナパニックに乗じて、銀行のせいにして支払を遅延しているだけではないのか。この線引きが出来ないと、相手方にいいようにやられてしまった結果、自社の資金繰りが悪化するという事態になりかねないので、情報収集して相手の主張が正しいのか、その裏取りをしないといけませんね。

販売して終わりではなくて、お金の回収をするところまでが仕事ということで、営業部門の方にも協力して貰い、回収遅延のケースを減らしていきたいと思います。

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Author:hitorihoumu
41歳 男 二児(+柴犬)の父
主に週末にブログを更新する予定です。
今、中国(上海)で駐在員生活をしています。

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